パレットボード・システム
私にとってブレッドボードは、電子回路を試作・テストする上で欠かせないものとなっています。ただ、ブレッドボードで組んだ物は長期保存に向きません。少々乱暴に扱うと挿してあったパーツが抜けたり、切らずに長いまま使っていた足がショートしてしまったりと困った事が起きてしまいます。そこで、今度はユニバーサル基板に移しモジュール化するわけです。そしてモジュール化した基板をパパっと組み合わせて試作・テストするためのプラットフォームが今回ご紹介するパレットボード・システムです。
上の写真は、一番シンプルなパレットボードです。秋月C型基板の穴に合わせて、サンハヤトのベーク板(No.1)に3mmの穴をあけ加工精度の補正と遊びを作るためにφ2.6mmのボルトを下から差し込んでナットで留めてあります。左は72mm×142mmにカットしてあります。右は元の100mm×150mmで、ほぼ葉書サイズなので、100円ショップの葉書保存用ボックスにぴったり。
これが、パレットにC型基板を並べて繋いだ様子です。左から16桁1行LCDwith74HC595基板、ATTiny85基板、CR2032×2toLDO5V基板になっています。写真では、ただ乗せただけですが、さらにナットで締めれば、持ち運びも楽ちんですね。
こちらは、100円ショップのポリプロピレンケースをパレットにした例で、前回のMTM04にも出したDIPスイッチ-ROMのデモセットです。C型基板を2枚並べた大きさがB型基板と同じになるので、余分なボルトを取りはずし、C型基板2枚分のスペースに左のDIPスイッチROMのモジュールを置いています。中央はATmega88基板、右が単3乾電池orニッケル水素電池×2toDC-DC5V基板、下は8桁×2行LCD基板です。左下の空き地はC型基板を入れるにはちょっと高さが足りません。最近C型基板を半分に切って使ったりしているので、それを2枚細長く並べられるようにしておいても、良さそうです。ちなみにこのケースは秋葉原自由通路の100円ショップで入手しました。
最後にパレットボードとArduino(eJackino)の組み合わせパックをご紹介。このケースは100円ショップの物ではありません。入手場所は秋葉原のヒロセテクニカルです。店舗入り口に下がっているケースの一つです。で、このケースにeJackino(取り付け穴はArduinoと同じ?)とC型基板3つ分が取り付けられ、さらに右下に単4乾電池orニッケル水素電池toDC-DC5V変換基板、右中にUSB電源・ACアダプタ電源・電池電源の自動切り替え基板が付けてあります。写真では見えないかもしれませんが、右脇にメインスイッチが付けてあってとても使い勝手がいい仕上がりです。この写真では16桁×2行LCD基板、圧電ブザー基板、秋月RTCwith1F電気2重層コンデンサバックアップ基板、タクトスイッチ&ロータリースイッチ基板がセットされ、近日公開予定のArduino時計が動いています。
さて、ここまでお見せしてきたパレットボード・システムですが、ブレッドボードとまったく別のシステムと言う訳ではありません。小さいブレッドボードをB型基板やC型基板に貼り付けて置けば、パレットの1部をブレッドボード化する事が出来ます。それなら既にモジュール化してある回路とブレッドボードの新作回路をささっと組み合わせて試作・テストが出来ますね。みなさんもおひとつパレットボードを用意されてみてはどうでしょう?
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コメント
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加藤といいます。
実はある製品を販売予定なのですが、ほぼ完成してから、貴殿の「DIPスイッチ-ROM」に
似ている事に気がつきましたので、販売前に投稿しました。
以下の製品です(ページは未だ工事中です)。
http://www.bs21-lab.com/products/p001-8DIPSW/
本品は、毎日コミュニケーション「CPUの創りかた」渡波郁著の5章「ROMを作る」から着想しました。
決して、貴殿の「DIPスイッチ-ROM」をパクった訳ではありませんので、御承知ください。
実は開発前にネット検索していて類似品が無いかサーチしていたのですが、貴殿HPは見落としておりました。
他にも見落としていないかドキドキです。(笑);
投稿: 加藤 | 2012年9月 6日 (木) 14時49分